林縁にて ~蜘蛛編~


不思議に思うクモがいます。

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「ジョロウグモ」です

大きいほうが♀(体長15~30mm)
小さいほうが♂(6~13mm)です
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さて、今回不思議に思ったのは♂♀の大きさではありません。

食事の昆虫たちが少なくなったこの時期に大きなクモの巣が林縁のあちらこちらで
目立ちます。労力を費やして張った蜘蛛の巣にはほとんど張付いた獲物を見ること
がありません。書き入れ時の夏場より、この時期によく見掛けるのはどうして??

そして、夏場にはあまり見かけなかった♂グモが、♀クモの近くに必ずと言っていい
ほど居候しています。交尾の隙を狙っているようですが、筆者はまだ交尾態を見た事は
ありません。 余談ですが、交尾には♂が♀に捕食される危険が伴うようで♂は
♀の食事中や脱皮直後を狙い交尾するとの記載もあります。

上の♂♀2枚の写真は各々別個体で、暫く観察していましたが、両者とも動く気配は
ありませんでした。 ♀の腹部は微妙な大きさで、既に交尾済みのように見えました
妊娠中の♀を見守る交尾後の♂と言った構図でしょうか?

一部例外もあるようですが、ジョロウグモの寿命(サイクル)は春に孵化し、数回の
脱皮を繰り返し9~10月に成体(成熟期)になります。
(そんなことで、獲物の昆虫などの減少に関わらず、この季節大きなクモの巣が目立
つのでしょう)
そして交尾後、晩秋に産卵を済ませ、12月には来季を卵に託し消えてゆきます。

昆虫の写真を撮っていると厄介な蜘蛛の巣ですが、間もなく蜘蛛の巣も無くなり
殺風景な林縁となることでしょう
(3日&10/24日 観音崎) 




以下、この秋に林縁で見かけたクモたちの在庫整理を兼ねて・・・
尚()内は体長の参考値です。

① 「アオオビハエトリ」♀ (6mm)
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② 「ネコハエトリ」 (8mm)
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③ 「デーニッツハエトリ」 (8mm)
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④ 「アズチグモ」♀ (8mm)
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⑤ 「ハナグモ」♀ (8mm) と 「ホソヒラタアブ」
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⑥ 「カザミグモ」 (9mm)
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⑦ 「ワカバグモ」 (10mm)
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⑧ 「チュウガタシロガネグモ」 (10mm)
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⑨ 「コガタコガネグモ」♀ (10mm)
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⑩ 「ナガコガネグモ」♀ (23mm) と 「ショウリョウバッタ」
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ハエトリグモの仲間はくりっとした目が良く目立ちます。
何となく可愛く見えるのは、他のクモたちに比べ短脚だからでしょうか(笑)
①の「アオオビハエトリ」は今日の撮影です。一種類アップが増えたのは
嬉しいのですが、正面からのバンザイポーズが撮れず残念な結果に


データ
撮影日 ① 11/6日  ② 10/19日  ③・④・⑤・⑦・⑧ 9/11日
    ⑥ 10/10日  ⑨ 9/15日  ⑩ 9/5日
場所 ⑩のみ鎌倉 他は観音崎にて
(トリミングあり)



以下の写真は本文とは関係ありません。
(コメント関連写真です。10/23日撮影)
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by pastel24 | 2015-11-06 23:59 | 虫たち | Comments(4)
Commented by 芦澤一郎 at 2015-11-07 13:18 x
たくさんのクモが登場して楽しめました。横浜ではネコハエトリの♂(ホンチと呼んでいました)を戦わせる「クモ合戦」の遊びが昭和30年半ば頃まで流行っていました。横浜でも全域でなくて、中区、神奈川区、鶴見区、西区、南区、港南区、磯子区などやや海寄りの区が盛んでした。当時は駄菓子屋で「ホンチ箱」(6匹用)が売られていて、子どもたちはそれを持って、近くの山野を歩き回り、ホンチを探しました。ホンチの季節は4月半ばから5月の連休あたりの短期間で、強い、大きなホンチを持っている子どもは一目置かれていました。現在では「横浜ホンチ保存会」がこの遊びを継承していて、年一回大会を開いています。千葉県房総の富津も毎年大会を開いています。こちらは「ホンチ」ではなく、「フンチ」と呼んでいます。房総にはネコハエトリ♂の呼称がさまざまあり、広く「クモ合戦」が行われていたようです。
Commented by pastel24 at 2015-11-07 19:02
芦澤 様
駄菓子屋懐かしいです。5円片手に良く行きました。
そう言えば、以前いただいた名刺にポンチ保存会の肩書きがあり
何だろうと思い調べたことがありました。
ハエトリグモの喧嘩遊びがあることを初めて知りました。
こちらでは子供の頃遊んだケンカグモと言うと、土の中に細長い袋状の巣を
持つジグモのことを言っていました。
巣を袋ごとそっと引き抜き、袋の中のクモを取りだし戦わせていました。
巣を引き抜く力加減が難しく、上手に引き抜く手の感覚を思い出しました(笑)
あの頃は木の根元や家の基礎部に必ずと言っていいほど見かけましたが
今は見かけることはありません。今度意識して探してみます。
いずれにしても、遊びの多様化、そして親の価値観の違いなどで、自然を題材
にした遊びは廃れ行く中、継承してゆくことは大切ですね。

クモの仲間は意識して撮っておらず、ゆきあたりばったりですが
おもしろい世界かも知れませんね。今回はアップ出来ませんでしたが
クモで一番インパクトの強かったのはコモリグモです。体に100以上の
幼体をくっつけて動く様には本当にびっくりしました。
ご訪問ありがとうございます

追伸
ミドリシジミの卵に付いて、お伺いしたいのですが
例の場所で11卵まとまっている場所があったのですが
先日久しぶりに確認したところ、11卵中4卵が既に中心部に孔が
明いていました。花には狂い咲きと言うことがありますが、狂い孵化
と言う事例があるのでしょうか。それとも小昆虫の仕業でしょうか
あまりにも穴の明き方が中の幼虫が食い破ったようだったので
いずれ、MFチョウ動向の時にでもアップしようと思っていますが
とりあえず参考写真、末尾に添付して見ました。
Commented by 芦澤一郎 at 2015-11-07 22:31 x
ミドリシジミ卵は中から幼虫が食い破った感じより、外から何かに食い破られたように思いました。ただ、カメムシの食害と違ってもっと荒っぽい感じがします。他の昆虫または昆虫以外の節足動物かもしれません。いずれにしても現場をおさえないと正確なことはわかりません。
Commented by pastel24 at 2015-11-08 00:29
芦澤 様
早々のReコメありがとうございます。
やはり、あの小さな卵に上手に穴をあける虫がいると考えた方が妥当なのですね。
カメムシについて言うと一昨年は少し離れたハンノキでヨコズナサシガメが孵化
今年は近くのマユミでキバラヘリカメムシが孵化しました。
いずれにしても、長期間、木肌で卵の状態はリスクがあるのは当り前なのですね。
あの卵群だけは、唯一観察に適した場所で楽しみにしていたのですが・・・
まだ7卵あるので、時々観察して見ます。
今後とも宜しくお願いいたします
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