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ロマンを秘めたカミキリムシ


ツユクサの茂みの中、隙間からの一枚だけでしたが
今年も「フタスジ フタオビミドリトラカミキリ」を見つけました

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このカミキリ
「暖帯~温帯樹林帯の花上に集まる。黒潮の洗う沿海地方
をずいぶん北まで分布する海岸気候性カミキリムシの指標種
である」―保育社『原色日本甲虫図鑑(Ⅳ)』より引用―

また、他のHPの2006年の記事では、太平洋側では
房総半島付近が北限ですが、暖流(対馬海流)がより北上
している日本海側では北海道まで分布を広げているとの記載
もありました

とのことで、文中の“海岸気候性”の文言の意味を調べて
見ましたがはっきりしたことはわかりませんでした

そこで以下は、筆者の勝手な想像ですが・・・

歌にあるヤシの実のように、南の国に元を発した流木などに
ついたまま、果てしない洋上を暖流任せの漂流の末、打ち上げ
られた海辺で、命を育んだと思うと愛おしく感じました

最近は内陸部でも見つかることがある様で、海岸から落人の
ように内陸を目指した仲間たちなのか、それとも建材などに
身を忍ばせ分布を拡大したのか、いずれにしてもロマンを秘め
たカミキリムシですね

少なからず、温暖化との関係もあるのでしょうが、太平洋側より
日本海側での北上がより顕著のようで、列島を取り巻く暖流と合致
していると言うあたりが、“海岸気候性カミキリムシの指標種”と
する所以なのでしょうか?

真背面からもと思い、邪魔な葉を動かした瞬間、ポトリと
下草の奥深くに・・・
つぎは、いつ会えるかナ~



もう一種、触覚自慢の
「キボシカミキリ」に会いました
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体長は、ゴマダラカミキリと比べるとひと回り小型ですが
久しぶりにカミキリムシらしいカミキリに会ったような
気がしました。

そんなことで、思いきりトリミング拡大して見ました
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地域などにより、色や斑紋の模様の変化が大きいようです
この子の模様は、何となく有名ブランドのバックなどで
見たことがあるような・・・(笑)

しばらくこの子と遊んでみようと思った矢先、葉上から
フタオビミドリ同様にポロリと足元に落ちました
落ちた後の茂みに身を隠すまでの早かったこと!
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てっきり飛ぶのかと思っていたので予想外でした
逃げるために飛んで、止った先でまたカメラに追いかけられるより
繁みに隠れる術のほうが、理に適っているように思いました


データ
フタオビミドリトラカミキリ(7/1日) キボシカミキリ(6/23日)
観音崎にて (トリミングあり)
by pastel24 | 2014-07-07 23:15 | 虫たち
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